消散性直腸肛門痛の原因と病院での治療法

消化管に関する病気について、世界でトップレベルの学術委員会であるRomeⅡ(機能性消化器管障害診断基準)委員会でもこの疾患に対しては、従来より「解かっているのは症状のみで、原因や治療法は全く解からない」と言われていました(現在はRomeⅢ)。
 
しかし、ここ数年前くらいから、有力視されている障害部位があります。
 
それは陰部神経という神経です。
 
痛み方にも2種るあり、内臓感覚の痛み方と知覚神経の痛み方では、痛み方が違います。内臓感覚の痛みは、いわゆる鈍痛で「押された感じ」「物がつまった感じ」というような感じをうけます。「ズキズキする感じ」「ズキーンとする感じ」と言う激痛の感覚は知覚神経の痛み方なのです。
 
直腸の痛みは、自律神経支配の内蔵感覚なので、あの激痛は陰部神経の知覚神経的痛み方と考えられ、陰部神経に問題があると考えられます。
 

骨盤の真ん中、背骨の土台になっている、仙骨という骨から仙骨神経と言う神経の束が出ています。仙骨神経から枝分かれした神経が陰部神経です。坐骨の内側にこの神経が通る管があり、その部位に緊張や圧痛があり、症状に一致するとの事です。

お椀の底に当たるところに肛門が位置し、周りのせり上がっているところが肛門挙筋と言う筋肉です。お椀のふちのところが骨盤の中間のところにあたります(前方に傾いている状態です)。肛門と坐骨の間にスペースができるので、そこは坐骨直腸窩と呼ばれ、脂肪が溜まってます。そして坐骨の内側に張り付いている筋肉が内閉鎖筋と呼ばれ、この筋肉を包んでいる膜の中に神経・血管を通す管があります。この管を通っているのが陰部神経です。この管のところで枝分かれして出てきた下直腸神経が肛門挙筋や肛門周辺の皮膚を支配しています。

 
そのため、この神経に神経ブロック注射をすると改善するとの報告が出てきています。痛みの感覚を遮断することにより、筋肉の攣縮をとり,血管を拡張させて患部およびその周辺の血行を改善していき、徐々に自己治癒力を引き出していくのだそうです。

この治療の有効率は、60%くらいとの報告があり、かなり有効そうです。
 
 
 
 
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