間違えやすい病気「痔」について

肛門が痛むと、まず「痔」と思いますが、消散性直腸肛門痛と痔では症状ので方が違います。

痔の場合、排便時に痛む、血が出る、排便後にトイレットペーパーで拭くと痛む、などが代表的な症状です。

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それぞれの種類を見てみましょう。

①痔核

いわゆるイボ痔。硬い便をすると痛みがでたりしますが、いつまでも痛みが続くようなことはないです。しかし、外痔核ではまれに激痛になることもありあす。多くは、痛みより、出血で気づくことが多いです。
さらに詳しく→●痔核(イボ痔)について

②裂肛

いわゆるキレ痔。排便時に鋭い痛みがあります。排便時以外は、かゆみを感じることもある。痛いので便をする事を控えると、より便が硬くなり、痛みを悪化します。
さらに詳しく→●裂肛(切れ痔)について

③痔瘻

いわゆる穴痔。肛門周囲に細菌が入り、肛門周囲膿腫となり、膿を排出しようと肛門周囲に穴ができる病気。周囲が腫れて、熱を持ち、ズキズキ痛む状態です。
さらに詳しく→●痔瘻(穴痔)について

痔の主な原因は、便秘や下痢です。便秘で硬くなって便を無理に出そうと力む事で肛門周辺の静脈に圧力がかかり、うっ血し、イボが押し出されたり、切れたりします。座りっぱなしの仕事の人も、肛門周りに常に圧力がかかるので静脈血がうっ血します。

逆に、下痢の場合は、肛門の窪みに残った便から雑菌が繁殖し、炎症を起こし膿腫になります。

予防としては、肛門周囲を清潔に保ち、便秘や下痢をおこさないよう腸の調子を整えます。そのためには、食生活や生活習慣を改善する必要があるでしょう。

出血を見た場合、痔と油断していると、大腸癌だった、ということもあるので、注意が必要です。

関連事項

痔の発生機序

痔核(イボ痔)について

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痔瘻(穴痔)について

●痔の検査法